2014年02月23日

はじめに







              












法律で表現を規制する目的は、大きく分けて2つあります。

① 個人を守るため (生命、身体、財産、自由、権利など。個人的法益

② 社会を守るため (平穏、秩序など。社会的法益

日本においては、過去の表現規制の法律は ② の社会的法益保護目的で
作ることが可能でした。
   
   (たとえば、わいせつ図画頒布罪、公然わいせつ罪、関税定率法、
       騒乱罪、景観法、屋外広告物条例などがあります)


しかし近年では ① の個人的法益目的でないと、
憲法で保障された表現の自由を制限することはできない、とされています。
 (一元的内在制約説
       (この説に対する批判に関しては後のエントリで述べます)


1999年に施行された児童ポルノ法も、被写体となった児童の人権を
守るという目的でつくられました。
ということは、その児童が実在の個人として存在していて初めて、
そのポルノ写真なり動画なりを規制することができる、という事になります。

では、マンガやアニメ、イラストなどの創作物はどうなるでしょうか?
そこに児童に見える架空のキャラクターが性的虐待を受ける描写が
あったとしても、実在している特定の個人の人権を
侵害するという事は普通はありえませんから、
児童ポルノ法では規制できない、もっと言うと
それらの表現を規制する法手段はない、という事になります。

  (ここで言う規制とは、条例などによる青少年保護を目的とした
    18禁などの販売規制ではなく、もっと厳しい完全違法化をさします)

私は様々な議論の中で、創作物の規制が人権保護目的で
成立する可能性を考えてきました。
これから紹介する7つの可能性のいずれも、
実現するには時流の変化を待つ必要がある、少なくとも日本では
まだまだ時間がかかりそうという点で共通していますし、
その中でも実現可能性の高い低いがありますけれども、
絶対ありえないとはいいきれない、という点に関しては、
規制賛成派、規制反対派ともに共通している感覚でしょう。

絶対ありえないと考えているのなら、賛成派も反対派も創作物規制に関して
ロビーや政治運動、議論などする必要がないからです。

したがって、その可能性をどこかで整理して記しておくことは
大きな意味があると考えます。
 (私がブログでやることが適任かどうかはわかりませんが)

いまのところ私が思いつく可能性は7つだけですが、
今後も議論を重ねることで、その数が増えていく可能性もありますので、
その際は適宜このカテゴリに追加していこうと思います。

なお、議論集の1,2は、この可能性1~7の考察の元となった
議論の主なものをまとめたものです。
また、カテゴリタイトルは児ポ法による創作物規制の可能性を
示唆していますが、このカテゴリを設けたのは5年前で、
今では認識に変化が生じ、のちの議論の中で私は
「児ポ法とは別法での規制になる可能性が高い」 と発言しています。
カテゴリタイトルと矛盾するかもしれませんが、あえてそのままにしています。


                                      (2014/2/23 entry)



              












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captain_nemo_1982 at 15:00│Comments(0)TrackBack(0)児ポ法の保護法益が人権でも創作表現が規制される可能性 

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