2013年04月27日
表現規制、こんにゃくゼリー、ゾーニング - 趣味Web 備忘録
表現規制、こんにゃくゼリー、ゾーニング - 趣味Web 備忘録 (web 魚拓) (2010/3/18) 平成22年第一回都議会定例会/青少年|東京都 東京都青少年問題協議会 【Web】「表現の弾圧ではない」 東京都が青少年健全育成条例改正案を説明 (1/2ページ) - MSN産経ニュース 田中秀臣さんによる東京都「非実在青少年規制法案」問題ツイートまとめ このところ、ネットの一部で話題の件。私のスタンスはコンセンサスに基づく児童ポルノ規制(2007-10-26)に書いたこととあまり変わらない。誤解を恐れずに書けば、日本が直接民主主義の国ならとっくに決まっていたことが、間接民主主義によって判断保留となっているのが現状だ。 この変化は、おそらく個人の人生程度のスパンでは、不可逆のものだろう。人権擁護法案への反対運動と同様、今回もデマでも何でもござれの大盛り上がりだ。以前は、一方的な憶測・決め付けを恥じず、そもそも事実の確認を疎かにして他人を罵る姿勢を苦々しく思っていた。しかし絶対に多数派にはなれない者の抵抗というのは、むしろこれが正解らしい。議論の土俵に上がってもメリットがない。ノイジー・マイノリティとして暴れに暴れて、「面倒くさいから結論を先延ばしにする」という果実を得る。案外、そんなことで5年、10年と現状を維持できる。 日本の民主主義というのは、一体どうなっているんだ、と思うよ。ま、約9割の規制賛成派も、それほど本気じゃないわけだ。今のところはね。だから、必死になってる少数派の意見に配慮するのが「バランス感覚」ということなんだろうな。 あと、ダウンロード違法化の件もそうだけど、いったん可決しちゃったらもうほとんど何の抵抗も見られない。ネット暗黒時代が到来するんじゃなかったのか。「こんな地獄は嫌だ! 元に戻せ!」という運動は起きない。「非常識」なことをいっている人たちでも、その辺の状況の読みはバッチリなのが不思議。 今回の件だって、今はコンテンツ産業崩壊とか騒いでいるが、実際は産経のインタビューにある程度のことにしかならないだろう。そして大半の人は、「元に戻せ!」という運動などやらない。「無駄なことはしない主義」の人が多いということなのかな。 恣意的な記述を含む法律や条令なんて、既に世の中にいくらでもある。なのに、新しいものばっかり怖がる。「そんなに心配性なら、現在の名誉毀損罪なんか、さぞかし恐怖の対象だろうね」と皮肉をいいたくもなる。遺伝子組換食品と自然交配、狂牛病と食中毒、こんにゃくゼリーと餅、エレベーターと階段……もう見飽きたパターンだ。 それにしても、ネットで声の大きい層の偏り具合ってのは、正直よくわからないな。世論調査と同じだったり違ったりする。どうしてニコニコ動画のアンケートだと自民支持が多いのかも、全然わからない。 |
★ captain_nemo_1982 のコメント 非常にバランスがとれた論評であると思う。 「デマでも何でも」 「議論の土俵に上がってない」 「心配性」 と規制反対派を揶揄する一方で、9割の規制賛成意見に対しても 「それほど本気じゃない」 と距離を置くが、これには全く同感。 私は、内閣府世論調査をねつ造、世論誘導と決めつける反対派と 全面対決してきたわけだが、それは 「ねつ造であって欲しい」 「世論誘導であって欲しい」 という希望的観測に基づき論を組み立てるという 非論理性を批判するという意味合いが強く、 9割の国民が真剣に規制を望んでいると考えているわけではない。 そもそも、児ポ法なんぞ大して国民的議論を呼ぶわけでなし、 「児童ポルノ」 といういかがわしい語感に対して忌避感を表明する、 といった程度の関心しか持たれていないであろう。 もっとも、そんな程度の意思なら無視してもいい、という 規制反対派の物言いは明らかに反民主主義的であり、 言論の自由の軽視であるという批判は免れないわけだが。 また、「いったん可決したら何の抵抗もしない」 というのは 1999年に成立して以降、何の問題も起こしていない 通信傍受法反対運度なんかもその轍を見事に踏んでいるわけで、 盗聴法廃止web 「通信傍受法 反対」の検索結果 - Yahoo!検索 上のサイトは2002年で更新が止まってしまっているんだが、 「稀代の悪法の廃止に手を尽くす」 と言いながら、 8年も放置してていいのか?このサイト運営者は 権力により非合法に社会的抹殺措置を受けたとでもいうのだろうか? それなら、この20万人以上の署名者は何してるんだろうか? 藤原興氏の言を待つまでもなく、騙されやすい規制反対派が、 メディアリテラシーを声高に叫ぶという寒い冗談にしかなってない状況は、 彼らがいかに歴史に学ぶということを知らないかを物語る。 規制反対派は単純製造が罰則化された前回改正時も 「家族写真が摘発される」 と電波を飛ばして恥を晒したが、 そんなこと等なかったかのように単純所持規制を批判しているし。 だから、単純所持なり譲受なりが罰則化されても、 規制反対派は自分たちが飛ばしていた電波のことなど 無かったかのように、罰則化されていない創作物規制などの 反対運動に血道を上げていくことだろう。 |
(2010/8/5)